怒り・不安・その他の感情の悩み

感情はなぜ必要なのか

 怒り・不安・恐怖・罪悪感など、特定の感情のコントロールができなくなってしまう、そんな方も少なくありません。
 その感情が出ていないと穏やかな時間が過ごせ、そんな自分もいいなと思えるけど、一瞬で変化してしまう…、そんな厄介な感情があるという人もいます。

 「性格だからどうしようもない」と考える人も多いのですが、そんなことはありません。
 感情の調整はいくつかの練習を重ねることを通して、自分との付き合い方を調整することで身についていきます。

 厄介な感情にどんな意味があるのか。ない方がいいのに!という声も聞きます。ただ、感情にはそれぞれ存在する意味があるのです。
 人類5万年を超える時間の中で、不要なものとして淘汰されずに残っているのです。感情はどのように生まれるのか、感情の働きは、様々な研究が積み重ねられてきています。

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 ・感情の意味(肯定的感情と否定的感情)
 ・感情との付き合い方
 ・「感情的理由付け」という考え方のクセ

感情と行動のつながり

 感情は私たちが物事を判断する際に使われていますし、それ以上に情動が人の独自性を保証していると述べる研究者もいます。人によって感情の出方、その変化が様々ですからね。

 感情は、好き嫌いも含めた人が日常に行う判断にも不可欠です。好きなものを近づけたい、嫌いなものを遠ざけたい、そんな行動にもつながっているのです。

 感情はエネルギーでもあり、行動を促すのですが、その行動は時に適切に制御されず、暴走してしまうこともあります。感情を抑え込むことを習慣にしている人もいます。ただそうなると、「自分は何が好きで嫌いなのか分からない」と訴えることになるのは当然の結果なのです。感情のままに動く楽しさもありますが、人に対してネガティブな感情を持っているときには、感情のままではまずいことが多くありますよね。一生懸命我慢したのに、爆発してしまった、という経験を持つ人もいるでしょう。
 感情を感じ、行動につながるアクセルと、抑制するブレーキ、そのバランスが大切なのです。
 自分が体験している感情に気がつけるようになり、その強さによって適切な行動を取る、そんなレパートリーを広げていきたいですね。

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 ・感情の強さ・頻度・継続性を知る
 ・断り上手になる

怒り・不安

 怒りと不安は、特に調整が難しいと訴えが多い感情です。ここでは、それらの感情の意味などについて、少し書いていきます。

 怒りは、自分の物理的・心理的な境界線が破られ、侵入されたと思った時に出てくる感情です。自分の手元にあるものを取り上げられた時、取り返すためにも怒りは役立ちます。自分の大切にしているものを粗末に扱っている人を見た時、怒りを覚えるのも当然です。予定が狂って怒る人もいます。
 怒りは物理的な侵入、または自分の価値感に反することが示されている時に、その価値観がどのようなものであれ出てきます。そして、闘争-逃走行動が促されるのです。

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 ・怒りについて
 ・べき思考
 ・怒ることと受け入れること
 ・怒りを適切に感じる練習
 ・陽子さんの事例
 ・激しいパーソナリティ障害

 不安は、未来のことに対して備えることが必要と認識された時に出てくる感情です。
 来週、仕事の試験を受けなければならない時、不安で勉強するのが自然でしょう。不安がないと、「まぁ大丈夫じゃない」と運まかせになってしまうのです。仕事に行くのも、行かないとどうなるか、なんて不安にならないので気の向くままに行ったり行かなかったり、これでは困ります。
 適切な不安は、私たちの社会を維持するのに大変に役立っているのです。不安は怒りほどは破壊的には見えませんが、実は心の内向きにとても強く働きますから、油断ができない感情です。他者に対してアピールすることが少ない時でも、人を強く振り回します。

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 ・不安について
 ・「わからない」ことに耐える
 ・不安でも批判しない
 ・揺らぎに留まる 1/f
 ・「先読みの誤り」という考え方のクセ
 ・優香さんの事例
 ・ウィルスの不安

その他の悩ましい感情たち

恐怖(詳細はブログへ)
恥・恥辱感(詳細はブログへ)
罪悪感(詳細はブログへ)
抑うつ(詳細はブログへ)
寂しさ(詳細はブログへ)

 感情のカテゴリーは、研究者によって異なりますが、その代表の一人であるエクマンによると、怒り・嫌悪・恐怖・喜び・悲しみ・驚きという6つの感情があると提唱しました。
 自分の気持ちにあった言葉を見つけられるようになり、理解しながらうまく付き合えるようにしていきましょう。

感情と上手くつき合えるようになるために

 上に示したブログのページを読んでもらうと、多少イメージができると思いますが、感情の存在する意味について知っておくことは大切です。怒りや不安のみならず、悲しみや抑うつ、罪悪感まで様々な感情は悪者ではありません。感情をうまく使いこなすためには、その感情をよく理解し、否定せず、少しずつ耐える力をつけないといけませんし、感情とその強さに応じた対策を練り、一歩一歩取組むことが必要です。

 最近、怒りについてアンガーマネジメントという言葉をよく耳にするようになりました。この中には、役立つスキルが沢山あります。ただ「スキルは役立つよ、本当に怒らない限りは」といったジョークのようなままになっては困ります。感情に気がつけるように、地道な取組みを重ねることが必要なのです。

 感情との付き合い方を検討していく過程で、過去の体験と濃く繋がっている、という人も少なくありません。
 過去の癒されていない心の傷は、「もう関係ない」と思っていても今に影響を及ぼします。小さいころの体験、強い感情体験は人の心に強く刻まれ、その後の行動に影響を及ぼすので、特別に手当てをする必要があります。
 一歩一歩、丁寧に進めていきましょう。

当研究室の取組み

 様々な感情の意味を一緒に探りながら、その正当性と対策を具体的に一緒に考えていきます。数回で自分の対処スキルを身に付けられる方もおられます。
 対処スキルを身に付けたところで、過去の課題に取り組み始めようとする方もおられますので、その際にはもう一歩踏み込んだサポートをさせて頂きます。

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