アマルティア・セン氏の『グローバリゼーションと人間の安全保障』の中にある論文,「東洋と西洋」から刺激をもらっていろいろと連想しました。
ナルシシズム(自己愛)
アマルティア・セン氏の『グローバリゼーションと人間の安全保障』の中にある論文,「東洋と西洋」から刺激をもらっていろいろと連想しました。
痛みを感じることで、人は共感します。痛みを感じないことは、ナルシシズムに繋がります。
人の頭の中では、「何が正しい」という判断がどのようになされているのか、興味深いですね。「正しい」ではなくて、「慣れ」という側面が大きいようです。
野田市の虐待事件で、栗原被告の裁判が続いています。事実を認めない被告は、感じることをやめ、自分一人の世界に入っているのでしょう。これは、ナルシシズムの問題と繋がっていると思われます。
シマウマなどは、寿命を全うする、なんてことはないのですね。永遠の命を持つクラゲもいるんですね。自分が生き延びるのではなく、子孫を残すことに命懸けです。人も、結局はそうかな。
ナルシシズムから離れ、ニヒリズムに陥らない。そんなバランスを探す作業には、心理療法が役に立てる領域です。自分のことを見つめながらの生き方も、なかなか味が深まるものです。
被害者意識の中に居場所を見出さず、ナルシシズムを克服し、自分の成長を促す取り組みに至った人たちのすごさに感動しつつ、自分の心の動きを見つめられればを思います。
ナルシシズムについて、シミントン(1993/2007)の知見から検討した過去の論文を振り返ります。「拒絶された対象」が作りだす衝動について、考えてみてはいかがでしょうか。