昨日に引き続き、感情が存在する理由について考えてみたいと思います。
今日取り上げるのは、「不安」です。この感情は、不安障害の人とかは悩まされているので、そのすさまじい圧倒的な感情の強さは分かっていると思いますが、時に「たかが不安なんて…」というように、大したことがない感情とみなされてしまうこともあるようです。
確かに、昨日書いた「怒り」ほどに衝動的に何かを破壊する、というようは働きとは少し違うので、そのような軽い扱いをしてしまうことも無理のないことなのかもしれません。
ただ、「不安」という感情、なめてはいけません。この「不安」は私たちの行動に大変に大きな影響を持っているのです。
「不安」は、何か気がかりなことがあり、それに備えたほうがよいと認識されるような場面において出てくる感情です。つまり、「備えなさい」というメッセージを私たちに運んできてくれるのです。
来週の試験に備えて勉強しよう、というのも「不安」が私たちを助けてくれています。試験に備えること、そしてそれに向けた行動のエネルギーを備給してくれるのです。感情は、メッセージだけではなく具体的に行動を促す力も持っているのです。それ故に私たちは、感情のことをよく理解していかないと、感情的な行動に振り回されてしまうのです。