人と社会
社会では、学校で学び、仕事に時間とエネルギーを費やし、友達と遊び、買い物や食事、そして趣味などの活動を通して、様々な体験を重ねています。
精神分析の創始者のS.フロイトは、人のすべきこととして、「働くことと愛すること」と述べましたが、いずれにせよ社会とのつながりのあることです。
人は社会的な生き物です。
対人関係の濃淡はあっても、様々な制度を使い、家の中に住み、ライフラインを必要として生きていますから、社会から離れて生きることはできませんが、社会活動には様々なトラブルもついて回ります。
そのトラブルの中には、妥当なものもあれば、理不尽なものもあります。自然による災害すら発生します。
そして社会では、自分がしたいことだけをできるわけでもありませんし、したいことをしていてすら、様々な感情を体験するでしょう。
社会における人との出会いは、心を慰めることもありますが、強いストレスにもなることがあります。
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・美羽さんの事例
境界線
人との距離感は、大切ですが適切な距離感を保つ、ということが時に難しいこととなります。
相手との距離が遠すぎると伝えたいことが伝わらなくなりますし、そのことでじりじりすることもあります。距離があってホッとすることもあるでしょうが、寂しさや苛立ちを感じることもあるでしょう。
相手との距離が近い時に嬉しいときもありますが、身動きが取れずに混乱したり、誤解が生じて戸惑い、そんな中で自分が悪いのかなと感じる人もいれば、相手に苛立ちを向ける人もいます。
良い関係を育てていく、そんな技術が必要ですし、嫌なことに対しては適切にそのことを伝える技術も必要です。
ハラスメントという言葉も、よく耳にするようになりました。これも対人関係を表しています。明らかなハラスメントに対しては、これは嫌がらせをされているという状況ですから、しっかりと「嫌だ」と伝えたいですね。社会でも、問題は問題、という姿勢をしっかりと示そうとでする流れはあります。
一方、何か不快なことがあると、すぐハラスメントだと過敏になってしまうこともあります。特に、少し嫌いな相手ならば尚更ですね。気をつけないと、仁義なき戦いが幕を開けます…。その戦いに疲れて、人と距離を置きたい、動物たちの方がましだ…という人もおられます。
ブログにて詳細へ 境界線についての概論
・人との関係を大切にするための境界線(距離感)
・境界線が強すぎる時/弱すぎる時
・境界線の三種類
相手と適切に距離を置くことについて
・適切な距離を置くことについて
・うまくNoを言う技術
・罪悪感を感じずに断る
相手とうまく関わっていくことについて
・相手と調整する力
・相手に積極的に関わるための技術
・相手からのプレゼントを喜ぶ
自分は自分、人は人
心理療法の一つ、ゲシュタルト療法を創始したF.パールズは、ゲシュタルトの祈りというゲシュタルト療法の思想を盛り込んだ言葉を残しています。
以下に紹介します。
「わたしはわたしの人生を生き、あなたはあなたの人生を生きる。
わたしはあなたの期待にこたえるために生きているのではないし、あなたもわたしの期待にこたえるために生きているのではない。
私は私。あなたはあなた。
もし縁があって、私たちが互いに出会えるならそれは素晴らしいことだ。
しかし出会えないのであれれば、それも仕方のないことだ」
(原文)
I do my thing, and you do your thing. I am not in this world to live up to your expectations, And you are not in this world to live up to mine. You are you, and I am I, and if by the chance we find each other, it’s beautiful. If not, it can’t be helped.
いろいろな翻訳がありますので、関心がある人は探してみてください。
私は私、そしてあなたはあなた、そんな二人が出会って、それぞれに尊重しあってよい関係を築ければいいですね。
相手の責任を取ろうとする態度や行為、自分の責任を相手に擦り付けてしまう態度や行為などもよく見かけますが、不健全な人間関係からはうまく距離をおきたいですね。物理的に距離を置くことが難しくても、心の中では叶えられます。
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・一体化を目指す人
・痛みと共感
・ナルシシズムと被害者意識
・成長のプロセス
・「どうせ…」となるニヒリズムにも注意
当研究室の取組み
様々な社会や対人関係における苦しみや悩みの解決のために、当研究室もご利用ください。
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