心理雑感

無限を知る動物 有限を知る人

 先日、心がどのようにして作られていくのか、更には心の構造について書かせてもらいました。
 そこでは、フィードバックが心を発達させていったという入れ子構造について、リカージョンという言葉にも触れながら共有しました。

入れ子構造の発展

 ロシアのマトリョーシカ、人形の中に同じ形の人形が入っていて、更にその中に…というようなものですよね。
 あれを見ると、どこまで小さい人形が入っているのかな、と思って小さい人形にももう一つ入っていないかなと、探したくなってしまいますよね。

 現実的には無理だけれども、数学的に考えると、無限に小さいものを作れるのであれば、可能になりますよね。粒子よりも小さいのはやはり物理的には無理だけれども…。
 例えば、数学で1割3が0.33333333……と無限に続くように…。

無限への気づきがもたらすもの

 このように、人が無限に続く…ということに気が付くと、「無限に続かないものはあるのか?」という問いを立てる人が出てくるのです。

 そして発見するものは、“有限”ですね。

 動物は、有限を発見していません。たぶん…。

 子供を亡くした象でも、“子供がいなくなった”ことを認識はして、悲しみのような感情を感じていたとしても、「自分もいつか死ぬから、天国で待っていてな」とは思わないのではないかな、と想像します。わかりませんけどね。

 動物はその瞬間に生きているので、瞬間瞬間の無限性を感じながらも、有限性は理解せずにいるのでしょう。

有限性と自制心

 有限性は、人間の大きな発見なのだと思います。
 この発見は、人が持つ自制心、という能力とつながります。
 もっとお菓子を食べたくても、「お腹はもう一杯だろうから、後は今度にしましょう」という言葉も、人は体が求めているものを食べるだけではなく、思考で食べようとしていることの表れです。

 人は、この自制する能力を獲得する必要がある程に、大きな力を手にしているのですね。
 だからこそ、有限を知り、謙虚にならないといけないのですね。

 人は、無限は自分を超えた大きな広がり、ときにそれを宗教性や霊的な感覚などと受け止めるのでしょう。
 自然は、その中にあります。

 自らの心の在り方を振り返ってみることに関心がある方は少なくないでしょう。
 苦しい人は、私のような心理士との対話を通して、心の在り方を確認し、自分にとって心地よい心の構えへと整えていく、それも一つの選択肢なのでしょう。

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