ちょっとした刺激で気持ちが動く
このブログでも、様々な悩みを抱えている方のためにも、精神疾患についての簡単な説明をしたり、視点を書いてきています。
専門家たちの優れた研究はさておき、細かくならずに、ざっくりとした視点を持つことは役立つと思います。
それは、私たちの心は、ごくちょっとした刺激で動いてしまう、ということです。五感に対する刺激、これはわかりやすいですね。何かを見る/見ない、匂い、声や音、口に含む、体に何かが触る、などの刺激は、私たちの頭にいろいろな考えを浮かべたり、感覚を呼び起こしたり、気持ちを生じさせるのです。
つまり、刺激は必ず私たちに影響を与えているのです。
そして、大したことないと評価されたり、大きな反応を作らない沢山の刺激がありますが、いくつかは強めの反応を生じさせます。
反応の方向
少し大きめの反応は、自分の内側に向かうか、外側に向かいます。
内側に向かう、というのは、自分を責めて落ち込ませることであったり、どうしてよいのかわからず困惑したり不安になるようなことであったりします。
内罰的とも言います。
外側に向かう、というのは、他者を責めたり、外の状況や出来事がなければよかったのにと考えるように、苛立ち系です。
外罰的とも言います。
人はどちらの方向にも反応が生じますが、人の持つ性格により、どちらの方向に向かいやすい、というのがあるでしょう。ただ、状況や体調一つで、方向が変わるのも自然なことです。
反応の後の収束の仕方
反応するのは、生きている証拠ですから、仕方のないことです。
ただ、反応がどのように収束していくか、落ち着いていくかがポイントです。
私が心理面談でお会いする人たちは、大きく外に向かって怒りをぶちまけた後に、自責感で自分を責める人など、外と内に大きく振れ続けて落ちつかない、という人も多くおられます。
ただ、必ず状況は変化しているのです。一つの反応が永遠に続く、ということはないのです。
反応のクセはありますから、少しずつそのクセを修正していく訓練は必要になるでしょう。
時々、大人なのに…と、自分の感情調整がうまくないことから、自分を責め続けている人がいます。責任感があるのはよいことです。
ただ、そのようなことで苦しんでいる殆どの人は、小さいからの体験で、落ち着かせる神経系をしっかりと活性化することを身につけられず、それを感じることが難しかっただけなのです。
メインホームページの「感情調整の問題」とも繋がるテーマですが、取組みによって大きな改善が見込める部分です。是非、心理療法/カウンセリングにしっかりと取り組んでみてください。
私としては、傾聴、つまり話を聴く、ということも大切ですが、このような激しい感情を調整していく過程では、しっかりと心理士/カウンセラーとの話し合いが大変に重要ですし、効果的だと考えて提供しています。
日々の中で何が起こっているのか話し合い、そのパターンを見出し、その対策を立て、それを日常の中に馴染ませ、それでもうまくいかない部分を洗い出して微修正し続けていく、その取り組みが深まるにつれて、過去の体験への癒しにもつながるような、取組みになっていくのです。
是非、相談の扉をノックしてみてください。
必ず、何か得られます。
玉井心理研究室のメインホームページや、ほかのブログでもいろいろな情報を発信していますので、ご覧頂ければ嬉しいです。
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