認知行動療法のセルフモニタリング
先日、時間について書いたので、それから連想して続きではないけれども、下記進めます。
認知行動療法において、自分のことを観察する、それをセルフモニタリングと呼びますね。(こちらに説明しています)
そして、自分のある状況を確認するときに、時間をスライスに切ってごく短時間の状態を確かめてみるのです。
書籍等では、15分ほどの時間の中で、という話ではありますが、相談の中で厳密に探る時に、“その瞬間”まで細かく見ることがあります。
その瞬間には、過去の影響も未来への想いも混じり、本当に広い世界が広がるのです。
今、ここで
その瞬間が広がるからと言って、「ずっと抑うつ気分が続いている」という時間軸を引き受けるわけではありません。
抑うつ気分が強くなったのは、街で家族連れを目にした瞬間、その時に
「私には家族がいなくなって一人ぼっち。私と一緒にいたいと思う人などはいないだろう」といった考えが、時間を超えて浮かんできている、という人もいます。
家族がいなくなって…過去の一つの出来事
一人ぼっち…今現在の自分の存在についての認識
私といたいと思う人はいない…未来に対する想像
時間をスライスしてみるところで、色々と見えることがあるのです。
認知行動療法は、自分の状況を整理するわかりやすい枠組みを示してくれています。参考にしてみてください。