「音楽の本場」でわかったこと
留学先のウィーンは、世界中からの留学生で溢れていました。
やはりどこの国でも、音楽に競争や勝ち負けは付き物で、ただ楽しいとか好きだから音楽をやっています、では通用しない厳しい世界ではありました。
でも、他の国が日本と違うと感じたのは、ある程度は子供の意志で音楽を始めているということです。
日本は、ピアノを習うということは、自分の意志というよりは、親が子供に、一般教養として、あるいは音楽家になって欲しくて習わせる、という形で始めることが多い気がします。
私も初心者の子供を何人か教えたことがありますが、「音楽が好き!ピアノを弾けるようになりたい!」と、子供自身が思って習いに来た子はあまり記憶にありません・・・。それで習っているうちに好きになってくれればいいのですが、どうしても練習しないと上手にはならないので、練習が嫌でピアノも嫌いになってしまうパターンが多いです。
「好き」という気持ちのもつエネルギー
そういう意味ではヨーロッパでは、小さいころから自然と本物のクラシック音楽を聴く機会があるので、「こんな音楽を演奏してみたい」→「習いに行きたい」という流れになるのではないでしょうか。
もちろんヨーロッパでも、親の意志で習い始めた子供もたくさんいるとは思いますが…。
思うに、良い音楽を聴いて感動したり、「こんな風になりたい」と思ったりする経験無しに、その道のプロになれ、と言われても、無理があると思うのです。
やはり練習というのは面倒くさいですし、他のことを我慢もしなければいけませんし、レッスンは怖くて辛いです。
それでも続けようと思うモチベーションとなるのは、やっぱり「音楽が好き」という気持ちだったり、「あんなふうになりたい」という理想だったりすると思うのです。
だからこそ、クラシック音楽が産まれ一流の音楽家が集う街で、一流の演奏を聞きまくる、たくさん感動できるというのは、留学の醍醐味です。
そして、そういうモチベーションを自然と身に着けて音楽に取り組んできた他国の音楽家には、根本的な部分でかなわないな、と思い知らされるのです。
好き嫌い,これは何によるのか。当研究室代表の玉井は,説明のつかないものとつくものがあると言います。
つかないものは,なんか子供のころから惹かれたもの,好奇心で引き寄せられるもの,などだと言います。
一方,説明がつくものは,覚えているかいないかに関係なく,過去の体験の影響がしみ込んでいる,とも言います。後者は,心理療法で扱う例もあるとのこと。
最近考えること
ここのところ、「音楽の意味」とか、「音楽を好きということ」をよく考えます。
それは、コロナ禍で音楽が排除されることが多くなったことも背景にありますが、「音楽が好き!」という気持ちの強さをとても感じるアーティストに出会い衝撃を受けたことも理由の一つです。
クラシック音楽一辺倒で来た私が衝撃を受けたというそのアーティストはなんと、「Official髭男dism」というバンドなのです!!
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