作曲家だって人間だった
前回の続きです。
クラシック音楽を勉強していると、昔外国で生きていた人が作った曲を演奏することになります。
でも、そんな昔に外国で生きていたモーツァルトさんやベートーヴェンさん、ショパンさんと言われても、本当にその人が実在したかどうか、今一つピンと来ない人もいるかもしれません。
私はそうでした。
ウィーンに留学するといいことの一つに、「作曲家が実在していたことを実感できること」というのがあるかと思います。
ウィーンは類を見ないほど多くの作曲家が活躍した街なので、至る所に作曲家ゆかりの場所があります。
始めのうちは、「モーツァルトが住んでいた家」とか「ベートーヴェンが交響曲田園を作曲した小川」とかを見ても「ふーん」で終わっていましたが、更に色々「モーツァルトのオペラが初演公開された劇場」とか、「ベートーヴェンがよく買いに来たサンドイッチ屋さん」とかに実際入って、当時とあまり変わらない佇まいを感じているうちに、その作曲家が実際にここにいたということを自然と実感できるようになりました。
作曲家を更に身近に感じる
更に作曲家の人間性を感じられるようになったのは、やはり伴奏を弾くようになったのがきっかけでした。
それまでは、ピアノ曲を通してしかその作曲家の作品を知る機会が無く、単純に「ショパンはいい曲が多い」「ブラームスの曲は好きじゃない」なんて偉そうに言っていました。
しかし、歌曲やオペラ、器楽曲も聞くようになると、作曲家の作曲分野にも得手不得手があることが分かりました。
ヨハネス・ブラームスの場合
ブラームスのピアノ曲は重厚な音を出すのが苦手な私には良さが分からず、オクターブで弾く部分はどんなに練習しても弾けるようにならなくて、やっと弾けるようになっても華やかさが無く、あまり好きではありませんでした。
でも歌曲は、その美しさに感動し、ブラームスさんという人間の温かさを感じられます。
そして何よりも顕著に表れるのが室内楽です。
ブラームスの音楽は、弦楽器で演奏する曲でもっとも魅力が発揮されると思っています。
バイオリンで歌うブラームスの旋律は胸に迫るものがありますが、ビオラ、チェロと、音が低くなるほど魅力は増します。
室内楽にはピアノが入る場合と入らない場合がありますが、ブラームスの室内楽はピアノが入らないほうが断然好きです。
ブラームスの作る曲には、ピアノの音色があまり合わないのではないかと、あくまで個人的な意見ですが、感じています。
ピアノしか弾けない私としては、こんなに美しい曲を演奏できないのは残念ですが、あまり好きではなかったブラームスの魅力を知り、その音楽を心から楽しめるようになったのは、音楽家として幸せなことだと思います。
私には詳しくはわかりませんが,心理カウンセリングでも,得意分野が人によって異なるのでしょうね。
当研究室代表の玉井も,いろいろなことをしてはいますが,自身の経験もあるからか,家族関係やその関係を土台とした様々な苦しみについての理解は,とても速いようです。
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