音楽

ウィーンで学んだ音楽④

とにかく伴奏、たくさん伴奏,弾きたい!

前回の続きです。

継続は力なり

 始めは怒られることが多かった伴奏も、発表会で何曲も弾かせて頂き、きちんと時間をかけて曲を掘り下げて弾いていくことにより、少しは伴奏者として歌手の方にも認めてもらえるようになったかもしれません。
 色んな曲を弾くことで、初見のスピードも少しずつ上がり、先生との信頼関係も築いて行けたような気がします。

ソロ演奏では味わえない楽しさ

 最後には、その学校で公演したミニオペラ、「ドンジョバンニ」の練習ピアニストとしても弾くことができました。
 この練習ピアニストがいなくて困っていると聞いて、私が弾いてみたいとは思ったものの、果たして私に務まるか自信が持てず迷っていました。
 友達の歌手に相談したところ、ドンジョバンニのオペラ伴奏を通して弾く機会なんてなかなか無いし、これからもその経験が役に立つはず、と背中を押してもらえ、思い切って名乗り出たところ、指揮監督をしていた先生に大喜びしてもらえた記憶があります。

 オペラ伴奏としては、アリアだけではなく演技が進行している場面でもピアノを弾くということは普段は無かったし、演出や演技の指導を間近で見るのもとても楽しいものでした。
 普段関わることのない人も出演していたので、その練習を通じてお話しする機会もあり、大勢の人が関わって一つの音楽作品を作り上げていく行程は、一人で黙々と練習するピアノの世界では味わえない楽しさでした。

 楽器の伴奏である室内楽は、その学校には上手な楽器奏者が皆無で大変残念でした。
 何度か行った室内楽のサマーセミナーでは、上手なバイオリンやチェロ、クラリネット奏者などと共演でき、とても楽しい時間を過ごせました。
 ソリストが上手いピアニストを求めるのと同じように、ピアニストも上手いソリストと共演したい、と思うようになったのは、ピアニストとして経験を積み、欲が出てきた証拠だったのでしょうか。

 ピアノ伴奏は、もちろん基本的な技術はソロ演奏と同じなのですが、ソロとは全く違うものを求められるのも事実です。
 どうしても日本ではソロ演奏者の方が格上、という風潮がありますが、違う難しさ、そして楽しさがあるということで、ピアノを勉強する若い人たちに積極的に伴奏を経験させてあげると良いと思います。音楽がもっと楽しくなると思います。

クラシック音楽の不思議

 でもこうして振り返ってみると、世界中の人が切磋琢磨して、何百年も前に作曲された同じ曲を演奏しているんだなあと実感します。
 もっともっとたくさんの曲が作曲されたのが淘汰され、忘れ去られ、本当に優れた作品だけが受け継がれて今に残っていると思うと、すごいなあと思う反面、こんなにみんなで寄ってたかって同じ曲ばかり演奏していて良いのだろうか、という疑問がふとわいてきました。

 当研究室代表の玉井は,時代は変わっても,人の心の深い枠組みは変わっていない。わかりやすく言うと,人は過去も今も,同じようなことで悲しみ,怒り,喜ぶんだと言います。
 時代とともに変わる部分,変わらない部分があるのでしょう。
 人の心に触れるもの,それも時代で変わる部分と変わらない部分があるのですね。

次はそんなことを書きたいと思います。

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右の画像、どこにあるか見つけられるでしょうか(笑)

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