知ることと身に付けることの違い
巷に、認知行動療法のワークブックが色々と売られています。実際に、私も出版させてもらっています。本を読んで理解することと、実践することの違いについて、触れておきたいと思います。
このテーマ、当然じゃないの、と思う人も多い気もするのですが、実際に、頭の中で終わっている人も多いと思うですよね。本当に…。
実際に、本を読んで理解することと、実際に書いてあることに従って書きだしたり、ワークシートを使ってみたりすることは、大きな開きがあります。私たちは、どうしても「わかった」つもりになって終わってしまうことが多いようです。実際に、私の本を持参され「読みました」という方とお話する時には、一緒に書きこんで練習してもらいます。
脳の機能から考えてみる
理解することは、脳の左脳の働きによります。左脳は思考をつかさどっているのです。一方、書きだして視覚化して、それを観察することは右脳の感覚の働きを使っていることになります。
つまり、頭の中で理解できたということは、認知行動療法に取り組んだ、ということを意味しないのです。認知行動療法で客観的に自分を見られるようになりましょう、ということは、頭の中でただ「わかった」つもりになることとは異なるのです。
試してみる、という姿勢
認知行動療法では、理解をする、というよりも試してみる、という姿勢が重視されます。陸上の100メートル走のオリンピック陸上の走りを分析して理解することに、人間の理解を深めたり良い指導法を探ったりするために意味はあるのですが、研究者が陸上としてオリンピック選手となるためには、理屈ではない実践の積み重ねが必要となります。
その取り組みは、必ずしもゴールに直結するとは限りません。実際に、スムーズに進まないことで、自分についての理解が深まったりします。ちょっとした回り道には、ちょっとしたごほうびもついてくるのです。
取組みを進みにくくするポイント
時々、頭で分かっていることについて、改めて話すことを時間の無駄のように感じて嫌がる人がいます。取り組んでみることを、楽しんでみよう、というスタンスで話し合うことが必要になります。
何をすればよいのかわからない人もいます。これは、取組みが分からずに混乱してしまっているだけです。時に、理由がわからなくても何をすればよいのか分かり、取り組んでみる人に素晴らしいギフトが届くことがあります。
支援者自身が自らの取組みの経験が十分にあり、その効果を実感しているのであれば、そのリードがうまいことでしょう。案ずるより産むがごとし、目標に向かって、一歩一歩のつもりで、実際にやってみてはいかがでしょうか。
そーですね。
そういうアプリ(?)を入手したけど実際に取り組まないとですね。
ただ、一人でやっていると、これでいいのかな?ってよくわからなくなってしまう。
遠ざけてしまったけど、また、やってみようかな・・。
先生からの「認知行動療法」を学びながら「いいね!それ」「それもありだよね」といった玉井先生からの言葉が、価値のない自分に 一つ、またちょっとと、自己肯定感を持たせてくださり、いつからか調子に乗って心が強くなり、頑張ってるだけで私偉いかも(・・? と、変化していった様を思い返しました。本当にありがとうございます。
それ、すごいですよ。
認知行動療法で何とかしよう、と頑張ったご自身の取組みが、一歩目ですね。
続けていきましょう。
また温かい言葉をくださり涙😢です。4,5年前から仕事や家事育児と、社会に溶け込んでいますが、伸び伸びと過ごせるようになり始めたころに、生きにくさは治ったのかまだなのか? 他人のことを あの人はおかしいとか変だとか、そういった事にばかり考えがいってしまい、自分の醜さ汚さは、やはり一生変わらないものかと重い気持ちになったりした時もあります。愛情深い人になりたいです。