私はうまくいっていない。成功したって人は言うけど、他の人ならもっとうまくできたはず。私には良いところなんて何もない。
まぁ、ネガティブですよね。
こんな考えが頭の中をぐるぐる回っていたら、どうなるでしょうか。“考える”ことは人間に大きなインパクトを持って影響を及ぼすのです。
プラス思考をしなければならない、なんて追い詰めないでくださいね。私は過去に、認知療法学会で「マイナス思考のススメ」という発表をしたことがありますから。マイナス思考がよいのではなく、マイナスに見える思考でも、プラスに見える思考でも、それが自分の状態に良く働いていれば、つまり楽になる幹事に繋がっていればいいんですよ、ということだったのです。
昔お会いした方に言われたことを思い出します。
「私は死にたくてたまりません。死ぬことばかり考えています。でも、死ぬことを考えているときに、少し楽なんです」
その方と、実際には死なないでいいようにどうするか、でも死ぬことを考えることで“楽”な感じがすることを確認していた気がします。今なら、もっとその感覚を追いかけられるかな。どうだろう。
マイナス思考で、ちょっと「良かったな」と思って心が温かくなった時に、すぐに自ら冷水を浴びせて、「やっぱり私はダメだから、良い筈がない」などと冷え冷えとした状態に追い込んでしまう、神経系の影響もあるけど、自分にとって良さそうな考えに自分を馴染ませてみる、そんな練習もしていきたいですね。
「マイナス思考のススメ」いいですね。私も大切だと感じています。厚労省の自殺対策ガイドラインも別な支援を提案しつつも個人の意思は尊重しつつ「決めるのは相談者」であることを自覚するってなっていますね。それについて真剣に考えたことがあるので、「マイナス思考のススメ」も頭の隅に入れておきます。