心理雑感

校了しました 『「7つの感情」知るだけで楽になる

無事に校了しました

 研究室代表の玉井の新刊,『「7つの感情」知るだけで楽になる』が無事に校了しました。
 出版担当の方たちにも,感謝です。

 いろいろな感情について書いています。
 どちらかというと,負の感情とされる「怒り」や「不安」など,付き合うのが難しくなるものたちとの関係作りについて書かせてもらいました。

 感情は,人が生きて動くうえで必須なものです。
 感情に振り回される余り,感情は不要なもの,という思いを持たれる人もおられるかと思いますが,感情は判断するときや,自分を守る為にも大切な働きをしています。

 実は,今回の本の中では「恥ずかしい」,という感情も取り上げていたのですが,頁減の作業の過程で,検討の結果削除となりました。

「恥ずかしい」という感情

 恥ずかしいという感情の働きは,自分を振り返るうえでは大切な感情です。

 小さいころに「神様が見ているよ」と言われたことがある人もいるでしょう。というか,今の若い人はそんなこと言われてこなかったかもしれませんね。誰も見ていなくても,神様が見ていると思って,ずるしたりしないで,自分の態度や行動をちゃんとするように,という教えですよね。

 恥ずかしいという感情は,依存症治療などでも重要な感情だとされています。

 そして発達的な視点では,「思い通りにならないコト」があるときに出てくる感情,ともされています。
 思い通りにならないことが沢山あることは,大きくなるに従いよーくわかってきますよね。
 それは,人が完璧でもなければ,得手不得手もあるのですから当然なのですが,残念なこともあります。
 遊びたいのに寝なければならないときもあります。
 遊びたいのに勉強しないといけない時もあります。
 勉強したいのに,食事の片づけをしないといけないこともあります。

 それらを,「まいっか」「そんなもんだよね」と思って進められるとよいのですが,思い通りにならないことは「自分が何か問題なのかな」などと感じてしまうと,なかなか抜け出せない穴に落ちてしまったようなものです。
 それは,自分に対する違和感,言い換えると,「自分にはしたいことができないという事実」,それはそのタイミングの話しなのか,それとも能力の話しなのか,はたまた非現実的なことをしたいと思ってしまったのか分かりませんが,その事実を「そのようなもの」と思えない感情なのです。

 また,削除された部分については,このブログでも紹介していきたいと思いますが,今日はそのさわりだけ紹介しておきたいと思います。

恥ずかしい(削除した部分を少し修正して貼ってみました)

 「恥辱感」「恥」といった呼ばれ方もします。
 失敗したときに出てくる感情だとも言われています。失敗は、なかなか受け入れがたいことです。
 なぜわざわざ失敗したことを言うために登場するのだと、反発したい気持ちになる人も少なくないでしょう。

 実は恥ずかしいという感情は、人の成長において「寂しさ」よりもはるか前に登場しています。

「恥ずかしさ」が人生の初期に登場し始めたときには、「恥ずかしい」という名札をつけずに、「怒り」「不快」「悲しみ」といった名札で登場していることが多いのです。
この感情は、世の中は思い通りにならない、ということを教えてくれています。
 「恥ずかしい」という感情は、普段はあまり意識しない人もいるでしょうが、とても大きな仕事をしています。
 ただ彼の存在が自己否定につながってしまうと、問題になります。本来、失敗は自己否定を意味しませんが、失敗するということが自分の存在を否定する感覚とつながってしまうと、自分に対するイメージ自体が否定的なものになってしまうので、注意が必要です。

 また改めて,削除した事例や,この感情についてより詳しく書いておきたいと思います。

新刊のご紹介

 今,新しい書籍『「7つの感情」知るだけで楽になる』の出版に向けて,最終コーナーに近づいてきています。

 ネガティブに感じやすい7つの感情を理解する,そしてうまく付き合う,そんなことを丁寧に紐解いて解説したものです。また,ご案内しますね。
 皆さんと,本を通していろいろと考えて頂き,様々なコメントを頂ければ嬉しいです。

 

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