心理雑感

アキレス腱断裂の思い出 意味を必要とする人間

剣道での怪我

 昨日、この前の日曜日の剣道の稽古会で足の指を痛めたことについて書きました

 今日は、その流れで少し思い出した、随分と昔のアキレス腱の断裂のことを少し書いてみます。

 そのケガも剣道の稽古の中でのことでした。
 寒い日に、準備体操も不十分で、まだまだ若いと思っていたら、そうでもなかった、ということに起因していました。

育児休暇中に何やっているの!

 実は、アキレス腱を切ったときは、妻が第一子を産み、我が家に帰ってきて義母なども帰り、少しの間育児休暇を取ったその初日だったのです。

 現在は、男性の育児休暇取得なども少しずつ増えてきていますが、当時は殆どなかったのではないかな。
 実は、私も取るつもりはなかったのですが、その当時の相談室の社長から「とったらいいよ」と強く勧められ、「それなら」と2週間ちょっとだけ取得したのです。

 その初日、ちょっと気分転換に稽古に行ってくる、と言って帰ってきたら怪我。

 私は心理学をかじっているし、行動療法家のワトソン博士は「私の子供を預けたら、天才から犯罪者まで作って見せる」のようなことを言っていたのを知っていたので、私も頑張ろう、などと思っていました。

  育児休暇中は、子供を抱いているしかできませんでした。
 それどころか、泣きわめく子供を一生懸命あやしても泣き止まず、あぁあぁあぁ!!!とイライラしてしまっていたり、できの悪い父親でした。

 厳しいけれども基本的には優しい妻は、「抱いてくれる人がいるだけで助かるよ」などと言ってくれていましたが…感謝。

怪我の意味を感じる

 ケガをしたときに、アキレス腱の断裂だと分かったあとで、ふと頭に浮かんできた考えは「やっぱりな」というものでした。

 その当時、仕事は今と同じく臨床心理でしたが、たくさんの人と出会い、その相談室の責任者として必死になって皆をリードしないといけないと自分にプレッシャーをかけ、稚拙ながらも学会発表や勉強も一生懸命取り組み、それでも満足できていませんでした。
 何でもせっかちでとことんやろうとして、20代初めから取り組んでいた坐禅もその頃にはすっかり時間をとらなくなり、焦って勝手に追い詰められたような気分で頑張っているつもりでした。

 もう一度しっかりと坐禅に取り組みなおしたい、ゆっくりと自分に向き合ったり、丁寧に時間を過ごさないといけない、と思っていたのに、それができない自分をずっと感じていたので、強制停止のように「止まりなさい!」と言われた気がしたのです。

 ユングの共時性ではありませんが、何かいろんな意味はつながるもんだなぁと思うのです。

 もしかすると、そのように意味を見出すことから人は自由にはなれないのかもしれませんけれどもね。

 意味を見出すこと、これは人に大きな影響を与えますね。いろんなとらえ方があり、何が正しいではありませんが、信じられる意味は、力を持ちますね。

 今回のケガにも、意味があるんだろうなぁ。

 

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