人との関わりにおいて温かさを維持する
私,玉井の主となる所属機関,東京メンタルヘルスでは,カウンセラー養成講座を昔から行ってきています。今は,その取り組みの中でしっかりと経験を積み,カウンセラーとして活動を行っている人も少なくありません。
昨日も,その養成講座の講師をしていました。
受講生の方からのコメントとして,「カウンセラーをやるって,ストレスですね」というのがありました。
それは,しっかりと相手の気持ちを受け止めてこそ出てくるコメントです。
いいですね。
来談者であるクライエントさんは,自分が感じているストレスをどうしてよいのかわからず,場合によってはもう持ちこたえられない,と考えて相談に来るのです。
そのストレスを受け止めてほしい,というのですから,カウンセラーが精神的負荷を感じるのは当然でしょう。
昔,私はこの仕事についてから7~8年ぐらいの間,カウンセラーの養成にについてとても悲観的に感じていたことがあります。
「こんなつらい仕事や学びを,何で喜んでしたい人がいるんだろう」
ただ,そんな思いで目の前の方の話をお伺いし,一緒に検討をして,問題解決を進めたり,そのことをどのように受け止めればよいのかについて寄り添うことが,楽ではないなぁと思っていました。
今は,沢山の経験を頂き,その中で沢山の学びを頂いてきたので,少しは落ち着いてお話を伺えるようになっている気もします。
温かい心
カウンセリングを学ぶ,ということは,温かい心をどんな時でも維持できるようになるための訓練でもあるような気がしています。
ストレスが高くなると,本来持っている温かい心,柔軟な考え方や,気持ちの調整が難しくなりがちです。そのような場面でも,自分の心が温かいバランスの取れたとこに戻ってこれるための訓練であり,そのような取り組みをクライエントさんもできるように応援していくところがあります。
終わりのない学び
以前私が受講していたある研修で,アメリカ人の講師が言っていたことです。
アメリカにおける医師の倫理で,実践に携わる以上は学び続けなければならない,というのがある。
そのことは,心理士にも適用されるようだ。
ということです。
勉強は尽きないんですよね。
そして,その尽きないものではありますが,それは人に対する探求心,好奇心が尽きないということと重なっていけるとよいのだなぁと思います。
知識というだけではなく,自分の体験としても,それを積み重ねていくことは大切です。
今の私は,カウンセリングを学ぶことは,必ずしもカウンセラーになるためだとは思っていません。
そして,それはカウンセリングマインドを学び,より良い人間関係を作れるようになるための取り組みでもあるのだな,と考えています。
カウンセリングの学び,カウンセリング・マインドの学びは自分の心の成長に役立ちますから,多くの人に取り組んでみて欲しいなぁと思っています。
コロナ対策を行っている心理相談室 玉井心理研究室
玉井心理研究室では、心理療法・心理カウンセリングの提供をしています。また、個人のみならず、組織や会社団体などにおける心理支援も行っております。
現在は、コロナ対策としてZoomやスカイプ、電話による相談も強化しております。