好きなことをする
自分で自分のことをする
究極に近い恐怖に向かう
最高に生きている実感を体験する
そんなことを続けておられる山野井泰史さん。
世界的な登山家に送られるピオレドール生涯功労賞を2021年に受賞されているのですね。
沢木耕太郎『凍』
乱読者の玉井が沢木耕太郎の本を読み漁っていたところ,出会った一冊でした。
なんとなくだけ,名前を知っていた山野井泰史さん。
伝説のクライマーなのですね。
あらためて知り,本当にドキドキが止まりませんでした。
一度読む価値はありますね。
奥さんの山野井妙子さんと一緒に2002年、ギャチュン・カン北壁に向かい,登攀(とうはん)に成功したのですが,その山登りと気楽には呼べないような冒険の記録です。
人が限界で何を感じているのか,それを肌で感じさせてくれるようなノンフィクションの名手である沢木さんの文章にガイドされ,止められずに読み切ってしまいました。
山野井泰史『アルピニズムと死 : 僕が登り続けてこられた理由』
沢木耕太郎氏の『凍』の後,手に取ってみました。
『凍』の印象が強すぎて,文章には引き付けられないまま終わってしまいました。
もしかすると,今,改めて手に取るともう少し感じられるのかな。
丸山直樹 『ソロ : 単独登攀者山野井泰史』
著者の丸山さん自身もクライマーだったのですね。
そして,ソロに拘って登り続ける山野井さんに迫っていきます。
ソロで登り続ける,それは殆ど死と隣り合わせ,それがどのようなことなのか,改めて山野井さんが何に取り組んできたのか,その姿を教えてもらえる本でした。
ソロに取り組むこと,ちょっとでもミスをしたら,多分死ぬであろう状況に自分を追い込み,それを続ける人の取り組み。
生きている!という実感は,「死」と直面しないと本当には実感しにくいことは,前にも書いた気がしますが,その世界に自分を追い込み続けて生きている人,楽しいです。
凄いんですけど,楽しい,という言葉の方がしっくりします。
自分で,したいことをして生きているんですね。
そして,奥さんの山野井妙子さんの地に足ついた人となり,一切背伸びをせずに,できることをやり続ける,そんな姿にも心打たれます。
山野井孝有『いのち五分五分』
山野井泰史さんのお父さんの著書です。
自分が先に死ぬか,息子が先に死ぬか,五分五分だということです。
文章はさておき,山野井泰史さんを理解するのに,又貴重な資料でした。
山野井泰史『垂直の記憶 : 岩と雪の7章』
山野井さんの著書,手に取ったのは2冊目でした。
これは,読む価値あります。山野井泰史さんが,どのような方かわかってきたところで読めたので,その文章が心に深く入ってくることをしっかりと感じられました。
人の心の深いところに,勇気を届けてくれる本です。
おススメです。
山野井さんにはまり,そのシリーズを読み続けていました。
沢木さんの言葉で心をつかまれ,丸山さんにその人について教わり,本人の言葉に辿り着くことができて,私としては偶然でしたが,とても良い流れで山野井泰史さんという方に気持ちが近づき,心の栄養を本当に深くにまでいきわたらせられた気がします。
山野井泰史さんは,山に迫る人です。
ただ,私には心に迫る人に感じました。
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