グループ
先日,予定しておりましたOnlineによるグループが無事に行われました。
参加者は7名,小さいグループですが,新しく入られた方もおられたり,継続して参加される方,戻ってこられる方,ご都合もあり様々です。
話に熱が入り,少し伸びてしまうのですが,それはご容赦いただいています。
自分の選択を大切にする
その中でも少し話に出ていたのですが,自分を大切にすることって,どういうことなんでしょうか。
自分が自分が,と自己主張ばかりを通すのも人との関係が難しくなっておかしくなります。
相手にすべてを譲ってしまうのも,なんか違和感が残ります。
自分も相手もいいな,という感覚に近づけるどこかを選び取る,そんな作業なのでしょう。
そして,その感覚は,私たちの中で感じるものです。感情もそんなことを教えてくれるものですが,その感情と仲良くするのが難しいことも多いでしょう。
普段は,あまり自分が選び取っていること,感じていないかもしれません。
でも,グループに参加された方は,誰にも強要されず,「参加しよっ」って思って参加しておられました。
そう,ちゃんと選んで参加してくれているのです。
選んだからって,その時間が良いとか悪いとかはありません。
自分の行動は自分で決められる,のです。
有名な『夜と霧』(V.フランクル)という本があります。
ユダヤ人の精神科医で,第二次世界大戦の際にアウシュヴィッツに収容されてしまった方です。
フランクルは,その体験をもとに人の心について考えて,「自分の心の姿勢は誰にも決められない,自分で決められる」ということを訴えました。
行動は自分で決められなかったけれども,自分の心の中までは誰も土足で入ってこれないようにできる,ということを訴えたのですね。
実際に,人に自分の心の中まで操られるようになってしまう人もいるかもしれません。
でも,きっとそのような状態が続くと,様々な問題が生じてくるでしょう。
なんせ,人は自分とは違うのですから,違うものが入ってくるのです。
相手が求めたことを,「それを選択する」と決めて実行するのであれば,それは相手の意に添うように行動すると自分が決めたことです。
丁寧に,自分の選択を確認してみる,そしてその選択がどうだったと批判するのではなく,選択を出来たという事実を大切に感じてみたいのです。
自分のことを大切にする,という文脈で,『セルフ・コンパッション』の話しもしたかったのですが,またの機会になりました。
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