無料オンライン・グループ
6月25日,先週の金曜日の夜は,予定通りに無料オープン・カウンセリングが開催できました。
新しくホームページを見つけてきてくれた方もおられて,嬉しかったです。
さて,そこで話したことの一部ですが,共有させていただきます。
子ども時代は選択肢がない
子ども時代のことで,大変だなぁと思うことは,選択肢のなさ,又は少なさですね。
多くの方が,親からの被害にあっていても,自由にはなれません。
過去を振り返り,虐待の連鎖を自分で止めないと,と思っておられる方も少なくない。
赤ちゃんは,特に選択肢が全くありません。
母子は共生状態にあり,母親イコール自分,自分は独立した存在として感じられず,自分は世界であり,母親は世界であり,自分はその一部なのですから。そして,その世界を模倣して,少しずつそこから切り離して「自分」というものが作られていくのです。
その時代は,自分のことを考えることはできず,自分を客観的にみることなどはあり得ず,自分は相手を模倣することから,少しずつ,自分に置き換えていくことで,自分を見つけていくのです。
そこには,最初は選択肢はないのです。
よく,親を選ぶことはできないと言いますが,まさにその通り。親を通して自分の中に取り込んで言った世界も,選び直すことはできないのです。
ただ,人は学ぶことができるので,新しい導きや出会いにより,そして学びにより学び直していくことはできるのです。
その時には,本当に世界が広がっていくのです。
人のために生きることは悪なのか
「自分のことを大切にしてもらえて来なかった体験がある。それどころか,親のことばかり気を使って生きてきた。だから,今は自分のことを大切にしていきたい。自分を楽にしたい。」
参加者の発言そのままではありませんが,このような言葉は時折耳にしますし,今回のグループでも耳にしました。
自分を楽にしたい。
いいですよね。では,どのような時に楽なのだろうか。これは,人によって違いますね。
人のことを優先に考えることは,自分のことを大切にしていないわけではないのです。
自分が人のことを優先にしよう,と決めて取り組んでいるとき,それは自分の思いを大切にしているのです。
自分のことを優先にするのも,人のことを優先にするのも,成長した人には選ぶことができるのです。
何を選択するのが正しいのか,ではないのですね。
大切なもの・ことを選ぶ
これは,自分の価値観を明らかにすることでもあります。
自分は,何を大切にしたいのかな。
何がなくなったら悲しいかな。それは,そのものを大切に感じているからでしょう。
いつも身近にあり過ぎて,それがあるのが当然になってしまって,それが大切であることを忘れてしまうことは,少なくありません。まるで,青い鳥…。
自分が大切にすることは,選ぶ必要があります。
そして,その大切なものと,日々どのような関係を持っているか,関わっているか,確認することが必要です。
もちろん,大切なものとの時間を持つ事は大切です。
大切なものは,いつも一緒に入れたり,会えないものであることもあります。
それでも,人は心がありますから,心で大切に思うことができます。祈りもその一つの形でしょう。
自分で決めたことは,その結果をちゃんと引き受けないと,すっきりしませんよね。
大変なことでも,大切だと決めたことに取り組むことは,自分を大切にすることにもなりますし,心の深いところで力の源泉に触れられるかもしれません。
ときどき,自分の大切なもの・ことについて,改めて考えてみてはいかがでしょうか。
次回のグループは,少しですが参加費を頂く方針で考えております。
グループの中では説明させていただいておりますが,継続的な活動として維持するために,ご理解いただければと思います。
玉井心理研究室では、心理療法・心理カウンセリングの提供をしています。また、個人のみならず、組織や会社団体などにおける心理支援も行っております。
現在は、Zoomやスカイプ、電話などオンラインによる相談も強化しております。