「心猿意馬」「意馬心猿」
この言葉,知りませんでした。
「心猿意馬」とは,猿のようにきょろきょろと落ち着きなく目が定まらず,馬のように走り出すと止められなくなることから,心や意識が乱れ,落ち着かないさまをいうようです。いろいろとネット検索で出てきました。
私の心もそうだったなぁ,いや,未だに日々そんな感じだな,と反省しながら学んだので,共有しようと書いてみます。
落ち着いて,走る時は走る,丁寧に必要なものをちゃんと見逃さない,そして見逃しても助けてくれる人,教えてくれる人たちのことも大切にする,そんな生活が大切ですね。
研究も仕事も,生活も一つ一つがそのようなものだと思います。
『日本の心理療法 身体篇』(秋山巌編 新曜社)
この言葉との出会いは,既出の本における京都文教大学の濱野清志氏のコメントです。
日本人は,他者参照傾向が高いとも言われていますが,いろいろと考えていると,海外よりも「私はこう感じる」という自己感の根っこが実はしっかりとしている気もしていています。
心理療法も,どうしようもなくて人に苦しみを取り除いてもらう,という「心猿意馬」的状態から,次第に力がつくに従い,「自分で出来ることをする」となっていきます。「明鏡止水」とは言わないまでも,落ち着きと丁寧さが身についていくのでしょう。自分に必要なものをつかみ,取り入れ,自己成長につなげる。
そんな力を発揮していく方たちに,感動しています。