成育環境の影響
とても愛情深かったが、厳しい親だった。
自分にも厳しい人だったけど、本当に笑ってしまうぐらい厳しかった。
叩かれたりはしなかったけど、きちんとできないことには我慢ができなかったようだ。
子供時代に体験した様々な悔しかったこと、悲しかったことを、誰にも話すことはできなかった。ただ、ひたすらに我慢して、頑張る姿も見せずに、心の中で必死になっていた。
何かを「イヤ」だと感じたり、「嫌い」だと感じることは悪いことで、弱いことで、良くないことだと思ってきた。
くそ真面目に生きてきた気がする。
過去を癒し、今を温め、未来を創る
そんな過去の振り返りとともに、それが現在の考え方や感じ方につながっている。
子供のころ、苦しいことや嫌なことを素直に表現して、慰めてもらう、そんな経験をしたことがなかった。
親が悪いとは思わない。親も必死に生きた人だったから。
親から学んだことのメリットもあるけど、デメリットも大きかった。
大人になって、現在の苦しみから、カウンセリングを求め、過去と今のつながり、今を見つめる方法、過去を癒す方法、安らぎを感じつつ、今の時間を安らかに過ごすことを身に着けてきた。
一歩ずつ、自分との付き合い方がうまくなっていく、そして少しずつ心が温かく、大きくなっていく様子がわかり、そんな丁寧な時間を大切に過ごしていく人の姿に、嬉しくなりました。
相談の中で出会う人たちの一場面を、切り出すことで個人の話から切り離しつつも、イメージがわくように書くことを試みています。