トラウマを抱えるピノッキオ
ピノッキオの物語は、成長の物語ですよね。
最初は、結構身勝手で自由気ままな性格が、少しずつ人のことを思いやり、自分のことを優先させるだけではない自制力を身に着けていきます。
もともと話をする木からジェッペット爺さんから作られたピノッキオは、人のことを良く知らず、だまされる割には勉強嫌いで、人の話にも耳を貸しません。
本当に痛い思いをして、一生懸命に勉強して働くようになり、最後には夢に現れた妖精によって人間になります。
そんな苦難を超えていく成長の物語、改めて見ていると、トラウマの治療と似ているなぁと思います。
トラウマ治療の3ステップ
アメリカで活躍した心理療法家の西尾和美氏は、トラウマ治療をわかりやすい3ステップで示されました。
①被害者である自分を確認する
この時期は、落ち込みや憂うつといった気持が強くなります。
自分が悪かったから…ではなく、どのような被害が物理的にあったのか、その検証でもあります。
②被害を生き延びた自分を確認する
この時期は、怒りや恨みといった気持ちが強くなります。
怒りは、被害に対してNo!をいう力です。そのようにして、被害を乗り越えた自分の力を取り戻します。
③過去は過去
過去の被害は、すでに過去になり、「嫌な記憶だけど…もういいけど」というように、過去が感情を激しく喚起させることはなくなります。
もちろん、強い感情に支配されてしまうと、ステップから抜けられず、とらわれてしまいます。
123とスムーズに進むよりも、多少の行ったり来たりを経ながら、とらわれてファンタジーの想像の世界、「私はこうだ!」というシンプルな広がりのない味方にとらわれず、広く先を見とおす支援者と一緒に、歩みを進めていただきたいですね。
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