音楽

音楽について考える⑥

久しぶりに,音楽について書かせていただきます。

ヒゲダン

ヒゲダンの藤原さんからの印象に残った言葉は、音楽の歌詞だけには止まりません。
ヒゲダンのラジオ番組があり毎週聞いているのですが、時々私の音楽的価値観を揺るがす発言をされるので、少しご紹介したいと思います。

「僕のファンでいて欲しい」

藤原さんは、曲を作り出すと、その一部分をバンドメンバーに聞いてもらうそうです。
その様子を話すときに、「メンバーにも、僕が作った曲のファンでいて欲しい」と言っていた言葉にハッとしました。
一緒に音楽を奏でるメンバーに、まず初めに自分の(曲の)ファンになって欲しいという気持ちを、素直に言葉にできることに感動しました。

私は曲を作らないので、私の曲を誰かに演奏してもらうという経験はありませんが、それに代わる経験と言えばやはり、私の演奏を聞いてもらうことでしょうか。あるいは私の伴奏で歌や楽器を演奏してもらうということになるかと思います。
もちろん今まで、私の演奏を褒めて下さる方はいましたし、私の伴奏で歌ったり演奏したりするのはやりやすい、と言って下さる方もいました。
でも私が能動的に「私の演奏のファンになってもらいたい」と思って演奏したことはありませんし、どちらかというと、「こんな私の演奏を聞いてもらったり、その伴奏で演奏してもらうのは心苦しい」というような心境だったと思います。

いつもレッスンで人格を否定されるほどに叱られ、「人前で演奏するのは恥ずかしいこと」と発表会は非公開、という先生のもとで音楽を勉強してきた私にとっては、藤原さんのこの言葉は感動とともに、切なさでも胸がいっぱいになるものでした。

「日本に生まれて幸せだな~!」

藤原さんのWikipediaには、好きなアーティスト名がたくさん並べられています。
ある時のラジオで、好きな日本のバンドを紹介していましたが、おもむろに「こんな素晴らしいバンドがたくさんある日本に生まれて、なんて幸せなんだ~!」と叫んでいました。

音楽は、演奏する人それぞれに個性や魅力があり、勝ち負けで測れるものではないとは言いつつも、ポップス界ではチャートで順位が出され、コンクールでも勝敗が分かれます。
私が歩んできた音楽の世界も常に競争社会で、周りにいる友達もみんなライバルでした。
そんな人たちを手放しで称賛することは、負けを認める気がして中々できませんでした。
ヒゲダンさんは、もっと厳しい競争社会の中にいるのに、そうやってストレートに他のアーティストを称賛できることに、少しほっこりしてしまいました。

また,思ったこと書かせていただきます。

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