ドキュランド NHK
NHKの番組で,ドキュランドというのがありますね。
刑務所を取材していて,ノルウェーの世界一豪華な刑務所を紹介していました。
刑務所では,当然厳しさもありますが,個室で,部屋には個人の冷蔵庫もテレビもついていて,シャワーもある。
脱走犯が警察と交渉して,自首するならその刑務所に行かせてくれ,ということで選ぶ人もいるらしい。しっかりと職業訓練もしていて,再犯率を下げようとするのですね。
人と人の関係を作る
ノルウェーは人権意識が高い国ですね。
ただ,悪いことをしたのだから,その罰として厳しい態度で接する,そのような悪いことをした人と蔑み,まるで人を人として扱わないような姿勢で責める態度をこの刑務所ではとらないようですね。
尊重され,人として適切に教育していくことで,そして社会に戻っていくステップをしっかりととってもらうのですね。
この取り組み自体は,素晴らしいものですね。
日本という国で,このような取り組みができるのか,多くの反対がおこる気がします。まず,日本人は対等な関係性を作ることが難しく,すぐに上と下の関係を作ってしまいます。
つまり,刑務官は受刑者の上に立ち,コミュニケーションをするというよりも命令するでしょう。受刑者も命令されることを自然だと思うでしょう。
文化の中で維持されていることでもありますし,難しいこともあるのでしょうが,人間の可能性の一つですね。
脱獄者が,自分の更生のために国がとても大きなエネルギーを注いでくれたことを感謝していました。
寛容の難しさ
日本という国の場合には,日本の直系家族制度の国においては,どのような制度がフィットするのか,考えてみたいですね。
実際に,日々の生活が苦しい人にとっては,刑務所で罰を受けている人の方がはるかに幸せそうな生活をしているではないか,と思い,やりきれなくなる人もいるでしょう。難しいことです。
苦しいときに,相手に対して寛容でいられるか。
親が子供に対して,苦しくても愛情を注ごうとするようなことです。
親でさえ自らの子どもに対して耐えられないときに,それは難しいでしょう。
しかし,その取り組みは,自己の実現に向かうでしょう。
ただ,それは最後には得られるものがあるでしょうが,途中は苦しい道のりとなる可能性もありますね。
かつて,忙しい時でも心の余裕を持てるようになるか,ということについて検討し,実践し,複数の人と一緒に学び,できる人が増えてきました。
その様な取り組みとも重なるのかな,という気もします。
刑務所の話を書いていたら,受刑者ではなく,日々の生活をがんばっている人の頑張りの話になってしまいました。ご容赦ください。
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