自殺報道に注意
厚生労働省は、WHOで作っている「メディア関係者に向けた自殺対策推進のための手引き」の日本語版を公開しています。
1774 年に出版されたゲーテの「若きウェルテルの悩み」は、メディアと自殺に関連があるということを示す最も古い一例です。
一般的に、現実に起きた自殺について新聞やテレビが報道すると、自殺が統計学的に有意に増える場合があることを示唆する十分な証拠があり、とくに若者に影響が強いように思われる。
(平成14年14こころの健康科学研究事業 自殺と防止対策の実態に関する研究より抜粋)
以下に、厚労省のHPで出されているガイドを貼っておきます。詳細は、厚労省のHPをあたってください。
メディアがやるべきこと
・どこに支援を求めるかについて正しい情報を提供すること
・自殺と自殺対策についての正しい情報を、自殺についての迷信を拡散しないようにしながら、人々への啓発を行うこと
・日常生活のストレス要因または自殺念慮への対処法や支援を受ける方法について報道すること
・有名人の自殺を報道する際には、特に注意すること
・自殺により遺された家族や友人にインタビューをする時は、慎重を期すること
・メディア関係者自身が、自殺による影響を受ける可能性があることを認識すること
メディアがやってはいけないこと
・自殺の報道記事を目立つように配置しないこと。また報道を過度に繰り返さないこと
・自殺をセンセーショナルに表現する言葉、よくある普通のこととみなす言葉を使わないこと、自殺を前向きな問題解決策の一つであるかのように紹介しないこと
・自殺に用いた手段について明確に表現しないこと
・自殺が発生した現場や場所の詳細を伝えないこと
・センセーショナルな見出しを使わないこと
・写真、ビデオ映像、デジタルメディアへのリンクなどは用いないこと
自殺は、残された人にとって悲しいことでしょう。
本人にとっては、どれほどの思いであったのか…。
人は、苦しみを美化してしまうことがありますが、それは注意です。
苦しいとき、人はそれにどうしようもなく、惹かれてしまうことがあるのです。
ただ、生きている者同士でしっかりと死を悼み、祈り、生きていく中で死を見据え、進めていけるものと思います。
生きる意味は、人によって違うでしょうが、それを見出していきましょう。
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