空港行きのバス乗り場で
全員そろったところで、歩いて10分足らずの、空港行きのバスが出ている場所に向かいます。
ウィーンに到着した時、降り立った停留所です。
あの時は停留所から宿まで、ワクワクした気持ちで歩いたけど、今日はちょっと寂しい気持ちです。
停留所に着いてしばらくすると、真っ黒な大型バスが入って来ました。
ドアが開いたので運転手さんに「空港行きですか?」と聞くと、「そうだよ。でも出発まで時間があるから、ちょっと待っててね」と言い、まだ乗車はできないようでした。
停留所周辺はドナウ運河もあり、ナチスドイツ軍に迫害されたユダヤ人を偲ぶモニュメントなどもあるので、なんとなく時間をつぶしながら乗車を待ちます。
義父の話
そこで、義父が子供たちに話し出しました。
「昨日はみんなで最後の夕飯を食べたの?僕たちも参加したかったんだけどねえ」
昨日の夕食は、義父母たちで中止を決めたと思っていたので不思議に思いましたが、あまり気にしませんでした。
義父が私に続けます。
「僕たちが待つのは構わないんだけどね。連絡がないと、誰かが怪我でもしたのかと思って心配になるからね」
そこで初めて私も、何か行き違いがあったということに気付きました。
私たちがプラーター公園の帰りに会った友達が、夕食が中止になったことを伝えるのが遅れて、義父母たちは1時間以上待ったというのです。
結局待ち疲れて各自の部屋に帰ってさらに1時間以上経った後、ようやく部屋に電話があったとのことでした。
「部屋番号が分からなかったので」という友達と、勝手に夕食を中止にした私たちに、義父たちは怒っているようでした。
生じてしまった行き違い
どうやら、義父母と私の母と話し合って夕食の中止を決めたと思っていたのが間違いで、母が独断で決めてしまったらしいのです。
それを私の母から聞いた友達も、義父母たちも当然承知のことだと思ったので、電話が遅れてしまったということが分かりました。
そんなこと全く気にかけない母は、「連絡が遅れたのが悪い!大体、最後の夜はみんなそろって夕飯を食べるって決めるのがおかしい!」と、わけの分からない理屈をこねています。
せっかくの楽しい旅の最後に、なんとなくモヤモヤした気持ちで空港に向かうバスに乗りました。
さらにアクシデントが!
チェックインはスムーズで、空港でゆったり買い物を楽しんでから、乗り継ぎ地のヘルシンキ行きの飛行機に乗りました。
席に着きシートベルトを着けて出発を待っていたら、長女が血相を変えて私のところに来ました。
「図書館で借りた本と学校の先生との交換ノートを、部屋に忘れてきちゃった!!」
なんでも、ベッドサイドテーブルの引き出しにしまい込んでしまっていたので、すっかり忘れていたというのです。
今更引き返すわけにはいかないので、帰ってから何とかすることにして、飛行機は飛び立ちました。
最後に、色々トラブルがあるなあ…と思っていたら、さらに大きなアクシデントが待ち構えていました。
もう少し、お付き合いください。
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