精神疾患

精神疾患を理解する⑯ 分離不安症について考える

親離れ、子離れ

 昔から、「あの子は親離れができていない」「あの人は子離れがいまいちできていない」などということはしばしば話題になってきたことと思います。

 この、親離れ子離れ、とても大きなテーマですね。

マーラーの分離・固体化理論

乳幼児の発達における理論で、マーガレット・マーラーという心理学者の分離・固体化理論というものがあります。

赤ちゃんと母親は最初は一体化しており、生物的には別々の人としているが、共生状態でつながっているのが、次第に離れていくのだ、という理論です。

 実際に、赤ちゃんは母親のおなかの中では別の生命として生きながらも、子供は母親に依存してしか生き延びられませんよね。

実際に、人の体の中には、沢山の生き物が住んでいますが、赤ちゃんはそんな有象無象の生き物から脱して、一人の人になっていくのです。

かなり、神秘的なことです。

少しずつならしていく

 不安に対するアプローチの基本は、少しずつならしていく、です。

 いきなり頑張ろうとすると、失敗してもっと離れられなくなります。

 認知行動療法も、家族療法なども、様々なアプローチがありますが、似たようなことをしているようです。

親離れ・子離れに対する投薬

 お薬も効く、という報告も目にします。

 私、玉井としては、前述のように遺伝などの変化を促すことに多大な時間と労力がかかる場合に、一時的にその取り組みへの苦痛を和らげるためにお薬も有益かもしれない、という視点について理解を示すことはできます。
 それでも基本的には、お薬を第一選択とするのは、製薬会社の都合を優先させすぎている気がして少し嫌ですね。

 玉井心理研究室のメインホームページ、ブログでも様々な情報を発信していますので、ご覧いただければ嬉しいです。
また、この一月からは、心理グループも始めます。関心がある方は、是非ご参加ください。わからない方は、お問い合わせください。

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