アディクションと家族 論文
日本嗜癖行動学会の学会誌、アディクションと家族 第34巻第2号 (2019年06月)において、『SNS相談の実際と今後の展望に向けて : 厚生労働省のSNS相談委託事業の結果を土台に 』という論文を上梓しました。
この2年で、心理支援におけるSNS相談の利用は、学校や自殺対策などで、国を挙げて進んでいます。特に、厚木の事件の後は、その傾向が加速しました。
2016年7月に、総務省は「平成28年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」を公表して、ソーシャルメディアの利用が増加していることが示されました。
その公表と重なるように文部科学省では,「SNSを活用したいじめ等に関する相談体制の構築に係るワーキンググループ」を2017年7月から立ち上げ,同年8月には中間報告を出しています。2017年9月に実施された長野県の取組み以後、急激に発展しており、自殺対策やいじめ対策など、様々な形で訴えを受け止めやすい工夫が進んでいます。
倫理とアプローチの検討
私、玉井自身も論文のように委託を受けた枠組みの中でSNSの相談を受けてきましたし、今現在も多くのSNSカウンセラーたちの支援のサポートを行っています。
SNS相談は、より一般的な面談や電話相談とは異なる部分が沢山あります。何よりも、匿名性がより高まっていることもあり、相談のハードルが低くなっています。実際に、今後の心理支援でも、SNSの利用は避けては通りにくくなるかとも思われます。
その中で、いかに境界線が維持され、専門性を担保できるのか、倫理上の問題は、その頻度や対応方針を定めることなど、しっかりとクリアーしないといけません。
倫理は、相談の利用者のみならず、実際に取り組む専門家をも守ります。守秘、記録、公開についてなど、必要な段階は今後さらに検討が進められていくでしょう。
amazonは、アディクションと家族 第34巻第1号までしか販売してなかったです><
論文内容をブログで金曜までに拝読できたらすごく嬉しいです。
目の前に苦しんでいる人がいるのに
縦割り行政だからしょうがないよ・・って
大人の社会ってなんなんだろう・・?って
きょうは、無力さを感じる出来事がありました。
SNSでの相談や支援はストレートにSOSが届けられるし
良いアイテムだと思います。期待したいですね。
私、玉井のおもうことは、偏りもありますが、世の中って理性では無くて感情が優勢で動いているんだなって思います。
そんな中、無力感を感じるほどにその出来事にぶつかるって大切なことで、そこで踏みとどまることが大切ですよね。
特に、無力感は踏みとどまる力試しみたいな部分が多い感情で、そこを踏みとどまる先に開けるものも心理的には大きいものがあるかな、
と考えられてきていますし、感じています。
SNSの相談は、よいアイテムですが、場所によっては混みすぎて全く相談に入れない、ということを課題にしているところもあり、
言いっぱなしであればよいのですが、チャットをしようと思うと届かないこともあり、難しいところです。
プラスマイナスありますが、そのいいところを理解して、うまくご活用ください。