子供と接することで触発されるインナーチャイルド
子育てをしている人たちで、子供の頃の自分を思い浮かべることが多いのは自然なことでしょう。子供に子供時代の自分を投影するということもあるでしょう。
この「投影」という精神分析で語られる防衛機制は、先日の「取り込み」の裏側みたいなものです。取り入れるのではなく、相手の自分を映してみるのです。子供のことをどうしても好きになれない、という人の多くは、自分の子供時代のことを受け入れることに難しさを感じることも多いものです。
子供時代を思い出して、嬉しくないこともあるでしょうが、時に子供と向き合いながら、過去の思い出したくない体験を意識せずに感じてしまっているのであれば、子育てが苦しくなることも自然なことです。
過去のことを切り捨てられるか
子供時代のことはつらい思い出が多いので(つらいとすら表現せず、不快であったという感情を抑えた表現をする方もおられますが)、もう思い出さないことにした、ということが可能なのでしょうか。思い出さないことはできるかもしれません。ただ、感覚として身に付けたパターンからは自由になれません。
30歳の人は、この世に生まれて30年間を過ごしています。この30年のうち、最初の12年をなかったことにする、ということには現実的に無理があります。
過去を乗り越える、受け入れる、ということ
嬉しくない過去を思い出して、「大変だったけどよくやり過ごしてきたよな」と感じられている過去は、その過去を良いものとは思わないものの、その時代すら今の自分の力になっているのです。一方、思い出すだけで心臓がわしづかみにされるようなされるような感覚があったり、そのような感覚を怖れて思い出さないように過ごしているのであれば、その過去は今の自分の力を奪うものになっています。
子供時代の自分をイメージして関わる、そして過去の子供の自分が求めていたことを届けてあげる、守ってあげる、遊んであげる、そんな取り組みがインナーチャイルドの癒しに繋がり、過去と今をつなぐプロセスを促進させるのです。
明後日、10/28のミニワークに関心がある方、ご連絡をお待ちしています。