心理療法・カウンセリング

怒りとの付き合い方 グループ報告

りんどう

5/21 グループOnline 開催しました

 今回は,新しい顔ぶれもあり,楽しかったです。

 感情についての話し合いをしました。

 特に,「怒り」に注目しました。

 皆さん,いろんな感情を感じていて,その感情をうまく付き合えるとよいのですよね。

練習

一つ,自分がうまく付き合えていない感情を選びましょう。

➀気が付く練習:夜,一日を振り返り,一番その感情を感じた時間をメモします。
 何がきっかけでその感情が出たのか,確認します。出来るなら,書き出すかスマホにメモするのでも構いません。多くの記録に適した無料のスマホアプリがあります。

②感情の強さを確かめる:感情がない時を0,マックスの時を10として,➀の時の感情の強さを確認します。
 その上で,その時の感情の強さを客観的に見て,その感情の強さはその出来事に適切なものだったか,確認します。

ここから先は,その場では共有できませんでしたけど,少しだけ書いておきます。

③感情と繋がる考えを探す:きっかけとなる出来事に対して,どのような考えが浮かび,その観察している感情に辿り着いたのか,その考えを探します。
 この作業がうまくなってくると,自分の「考え方のクセ」も見つかりやすくなります。

怒りも人と繋がるための感情

 怒りは,しばしば人に分かってほしいことがあるときに出てきます。
 多くは,「これは嫌」ということも多いのですが,自分の価値観を教えてくれ,それを人と共有したくなっているのです。
 「相手と線を引く」というよりも,本質的には「相手との関係を改善する」ことを教えてくれる気持ちです。

 怒りは,人と線を引くときにも大活躍しますから,怒りは人と距離を置く感情と思っている人も多いでしょう。
 確かに,相手との改善は,一人ではできませんから,うまく伝える,相手もこちらの話を聞く姿勢がある,という幾つかの条件も必要になりますね。

 でも,改めてですが,怒りは「わかってほしい」ときにでる,うまくわかってもらって良い関係を作りたい,という感情なのです。
 ただ,自分の欲求がいつも通るとは限りません。
 わかってもらえないこともあります。
 だからこそ,怒りを見つめて,理解して,耐えて,気分転換をして終わりにする,ということも大切な技術になります。
 それが難しいから,怒りは「ネガティブ」な感情,と誤解されてしまうんですよね。

体験する

 最近,はまっていた作家に,「沢木耕太郎」がいます。

 彼の書いた絵本で,「わるいことがしたい!」(講談社)があることを発見しました。
 まだ,読んでいません。だから,紹介はできませんが,多分面白いです。
 先ほど,図書館で予約しました。

 小さいころに,悪いことをうまく体験できた人は,感情を出しすぎる失敗やなども重ねて,感情とうまく付き合いやすいのでしょう。

 大人になってからも,悪いことをしても許してくれる,安全な人との関係の中で,感情を体験する練習ができるとよいですね。

 実は,上のような話も,認知行動療法と重なる部分が多いのです。

 認知行動療法について,こんな人あるある,という形で書いたもの,ある程度体系的に理解するように書いたもの,過去を振り返る形で書いたもの,幾つかありますので,改めて次回にでもそれらを紹介したいと思います。

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