今日は、「恐怖」について書いてみます。
「恐怖」、これは厄介な感情ですが、大切な感情ではあります。まずは、「恐怖」が私たちに必要な理由を考えておきましょう。
「恐怖」はどのようなタイミングで感じるのでしょうか。それはズバリ、危険な状況にさらされている時です。危険なのに「怖い」と感じていないことの方が怖いのです。
道を歩いていた時に、急に後ろから自転車が横をすごい勢いで通り過ぎた時、驚きと恐怖を感じて、一歩よけようとするのは適切な行動です。高いところに上って下を見た時に、思わず足がすくんで一歩下がってしまう、これも適切です。「恐怖」は私たちを守ってくれている感情なのです。
また、「恐怖」を感じることは「弱いこと」といった認識を持つ人もいます。特に男性に多いですね。ただ、怖いものを怖い、と認識して「恐怖」に呑み込まれてしまわないことが大切なのです。「怖さ」を感じられることは強さでもあるのです。
ただ、「恐怖」はその状況下で自分のことを適切に守ることができなかった場合に、時にその対処行動を未完了にして、感情が適切に自分を守るように働かなくなってしまいます。そのプロセスについては、またの機会に書きたいと思います。
「恐怖」自体は嬉しい感情として感じにくいものですが、しっかりと受け止められるようになりたいですね。必要な場合には、少しだけ専門家の力を借りることもよいことです。