効果を高めたい
カウンセリングを求める人は,何とかしてもらいたいと思ってくることが多いように思います。
過日,仲間内のロールプレイ練習で,ある訓練生から質問されたことがあります。
「仕事がなくなってしまったんですけど,どうしたらいいでしょうか?」
などと,「どうすればよいですか」と直接に答えを求められると,困ってしまうという話でした。
カウンセリングは,ハローワークではないから,仕事を紹介することはありません。
昔,お世話になった先生がおっしゃっていたことで,中国の言い伝えがあります。
記憶をたどってすごく簡単に言うと,飢えて食べ物を求めてくる人に,食べ物を上げてはいけない。魚の釣り方を教えるべきだ。「授人以魚不如授人以漁」という言葉で,老師にあると言われたり,他が語源だとあるようですが,その部分は掘り下げませんので,研究した方は教えてください。
カウンセリングも,まさに同様の取り組みなのです。
魚の釣り方を教えるプロ,とでもいいましょうか。
自分でやる
このことは,つまりは人にやってもらうのではなく,自分でやるということです。
水野敬也著「夢をかなえるゾウ」という面白い本も,同じことを言っていますよね。
この本,好きだったなぁ。
自分でやるなら,人の助け入らないかというと,人の助けは本当に助けになります。
人は,人の存在を感じる中で,自分の内にその教えを見出していくのです。
そこで注意しなければならないのは,教わったことに無条件に従わないといけない,ということではないということです。教えをどのように感じるか,それを自分の中に照らし合わせる取り組みが大切です。
実は,そこが大切なポイントなんです。
カウンセラーは,アドバイスをしないと言いますが,「教え」を垂れるのがカウンセリングではなく,自らの中に自分にフィットする「学び」を見出すのです。
感じる,記録する,感じる,行動する
話したことをどのように感じるのか,それを頭で考えるだけではなく,心で感じる練習は大切です。
頭で理解したこと,心で感じたことを記録しておくことも役立ちます。
次第に,その感じは変化していきます。
そして,それに従って行動に繋げていくのです。
昔,私の先輩に,良い師を探すために3年かけろと言われました。
あちらこちらに,優れた先生方がいます。
自分にあった先生を見出すための時間は,それ自体が自分を磨くための取り組みであり,決して無駄になりません。
自分にあった人にしか,なかなかご縁は育てられませんからね。
玉井心理研究室では、心理療法・心理カウンセリングの提供をしています。また、個人のみならず、組織や会社団体などにおける心理支援も行っております。
現在は、Zoomやスカイプ、電話による相談も強化しております。