グループ・カウンセリングOnline 8/14終了
8/14には,予定通り無事にグループを開催することができました。
新しい方も入ってこられ,他のメンバーの方たちとのやり取り,雰囲気が安心すると,嬉しいことをおっしゃっていただき,内容もそれなりに満足していただけた様子。
40分の予定が,1時間ほどになってしまって時間の管理が適当なところはご容赦いただいて,それなりに皆さん内容の濃い話を共有していただいていました。
そして,継続して参加される方たちも,前回の話しから今回の間までに,それぞれに意識して取り組んできたことがあったり,その取組結果をまた共有して次につなげていこうとしておられたり,そんな支え合いや具体的な実践に繋がっているところも嬉しいことです。
人に合わせる,自分の意見を貫く
人との関係では,いつも自分の意見が通ることではありませんね。相手の意見に耳を傾け,それを尊重し,水かもその意見を選択することもあります。相手に合わせる,ということですね。
一方,相手の意見に納得できなかったり,不快であったり,更には相手がどんな意見であろうとも,自分の意見を主張し,それを貫き通す,ということもあります。初志貫徹,ということですね。
実際には,相手の意見と自分の意見,それぞれの良いところを探して,より良い選択肢を創りあげることを目指そう,というのが多いのではないでしょうか。ランチのお店の選択などでは,前回はあなたが行きたいところにしたから,今回は私が行きたいところを優先して,なんてお互い様のこともあるでしょうしね。
自分の意見を通すだけだと,頑固な意地っ張りになってしまいます。かといって,人なんて関係ない,となっても寂しいこともあります。
相手の意見に服従するだけだと,相手に合わせて流されているだけでつまらなくなってしまいます。角が立たないように,ということでは「良い関係」を目指すところまでは良かったはずなのに,「ありがとう,お互い様ね」と思ってくれない相手の場合には,わかってくれない気持ちで,これまた寂しくなります。
そんな,相手との距離,違いを明らかにすること,そしてその違いを認めある距離感,大切ですよね。
皆さんは,自分がどのような距離感,つまり境界線を自分の主なものとしているでしょうか。
かつて,境界線には3種類ありますよ,ということを書かせてもらいました(ここをクリック)。
その日から,続けて幾つかの対人関係についても書いているので,関心がある方はそのあたりのブログを見てみてください。
好き/嫌い
相手に合わせるということは,自分の感情を相手と同じにすることとは違います。
ブロッコリーを例として考えてみましょう。
「私はブロッコリーが大好き」というAさんがいます。
「私はブロッコリーは嫌い」というBさんがいます。
「ブロッコリーは好きでも嫌いでもない」というCさんもいます。
Aさんは,皆に「ブロッコリーっておいしいよね。毎日食べたいよね」と言っています。Cさんは,内心はどっちでもよいので,「そうねぇ,まぁねぇ」と答えています。
Bさんは,内心「え,ブロッコリーのどこがおいしいの?わからない」と思いつつ,そんなことを言ってしまうと,Aさんを怒らせてしまうのではないか,仲間外れにされてしまうのではないかと思い,「そうだね」なんて答えてしまっています。
Bさん,完全に合わせる人ですよね。Aさんが怖い人なのかもしれないけれども…。
ま,合わせても合わせなくてもよいのですが,Bさんは食わず嫌いではないので,無理して食べても気持ち悪くなってしまうことがわかっているのです。
一つ注意してほしいのは,Bさんが「ブロッコリーを好きにならないといけない」「好きになれない私はダメな人」などというのは,奇妙な話になっていますよ,ということです。
好き/嫌いは,どうしようもない部分もあって,人から強制されるものでもありませんからね。
もちろん,場所とタイミングによっては,ブロッコリーを好きなふりをするぐらいの大人の技を持っておくのも,少しずるい態度かもしれませんが,ありだという人もいるでしょう。それは,一つの選択肢ですからね。
自分のことも,相手のことも,それぞれ尊重した上でのことなのですから。
適切な境界線とは,自分のことを尊重し,相手のことも尊重する,そのために時には距離を置いたり,近づいたり,それらを柔軟にそのときそのときで,適切に変化し続けるものなのですね。
ブロッコリーを人に置き換えても,何か他のものに置き換えても同じことですよね。
その他にも,いろんな話が出ていたのですが,ちょっとした振り返りと,共有でした。
ブロッコリー農家の方,変な例の題材にしてしまってすみません。私はブロッコリーは好きです。特に私の娘は,大好きです。
玉井心理研究室では、心理療法・心理カウンセリングの提供をしています。また、個人のみならず、組織や会社団体などにおける心理支援も行っております。
現在は、Zoomやスカイプ、電話による相談も強化しております。