心理雑感

ルールを壊さないことで本当の自由を得る

世の中は対になっている

 世界を数字で表そうとすると、その基本は0と1という二分法がその基本となるでしょう。
 言いかえると、対になっているもので構成されているのです。

 例えば、男性と女性というものも、今は随分と揺らぎもありますが、わかりやすいものとしてあげられるかもしれません。

 そして、その対が存在することで、それ以外の中間も生まれます。
 まるで、弁証法ですね。

 普通はこうだ…ということがあるから、そうではないものも生まれるのですね。メジャーがあるので、マイノリティーも生まれます。
 どちらが良いなんてありませんけどね。

 対という法則が壊れていくと、自由のようでありながら「自由からの逃走」ではありませんが、足元が揺らぎ不安定になり、拘束されようが強い法則のようなルールを求めるようになります。

 自分はいったい何者なのか…という混乱に陥ってしまいますね。

ルールを壊すことのデメリット

 自由を求めてルールを壊していくという方法もあります。
 一方、ルールを極めていくなかでルールを乗り越えていくということもあり得ます。

 男性と女性の結合の形、結婚制度を壊すのも一つですが、そう簡単に壊せないからこそ、その中で自他との対決が生まれ(心理的な対決ですよ)、成長に向かいます。

 ルールを持つということは、白黒をつける、ということでもあります。
 ルールを壊すと、結果として自分の足元を壊してしまうこともあるのでしょう。もちろん、新しいものが見出されることもあるでしょうが、それは新しいルールを見出すことに繋がります。

 カップルを継続するルールを作り、それを守る。もちろん、お互いに少しずつ許し合ったり、調整しあう作業が必ず生まれます。片方だけが主張する、ということはルールを大切にしているようでありながら、ルールを壊しているに等しいのです。自分は完ぺきにルールを守っていて、相手が完全にルールを守っていない、という主張はよく耳にしますが、ルールがある目的である、「カップルを継続するため」という基本から離れているので、それ自体がルール違反になってしまうでしょう。
 ルールは、お互いの思いやりの中で初めて維持されるのです。

 自分をルールの中に置く、そのことの苦しみもあります。ルールから完全に離れる、というのも一つの極端な自分の場を見出すアウトロー的な方法ではあるでしょう。
 そしてアウトローにも、それなりの厳しいルールが課されますね。
 そのルールに従えない人は、子どもとして許されるか、別の世界を探すしかなくなるでしょう。

面倒なことを乗り越えよう

 このように、ルールとは、白黒的にならざるを得ません。
 白黒が基本ではあるのですが、運用は白黒ではまずいのです。
 それ自体がハードル高いですよね。
 しかし、致し方ないですね。そういうものだから。

 最初っから白黒はやめておこう、いい加減にしよう、というのも一つの選択肢ですが、これはすでにぐるぐる回りになりますね。

 新型コロナで、新しい生活が必要であったり、新年の過ごし方も例年と異なる人が多いでしょう。
 新しいルールが適用されています。

 面倒に感じることは避けられませんが、ルールの中で、相手の正しいところを探し、自分の正しいところを訴え、良い落ち着きどころを探したいですね。

 このルールが嫌で、国外脱出を図っても、どこに行っても何らかのルールはあります。更には、人は心を持っており、そこにはルールとは異なる動きが生じてしまいます。
 自分の硬直したルールを主張するばかりの人もいますが、面倒くさいことに半端なく苦しくなってしまっているのですね。余裕がないのでしょう。

 ちょっとした楽しみ、ほっとした感覚を確かめてください。
 わからない方は、周りの人に聴いてみてください。
 その感覚について、完ぺきを求める必要はありません。なんとなく…でよいのです。
 それがわからない方は、相談にいらしてください。
 新型コロナのせいであったり、自分の失敗や他者からの被害であっても、感情が止まらない方も、心理療法を活用されるとよいでしょう。
 よければ当研究室もご活用ください。

良い年をお迎えください

 令和2年も残すところわずかです。

 最後の瞬間まで頑張っておられる方もおられるでしょう。
 時間は必ず進みます。
 これも越えられないルールです。

 皆さんと同じ時間を大切にしたいですね。
 そして、その時間の密度を高めたいとも思います。

 良い年をお迎えください。

玉井心理研究室ホームページをご覧ください

玉井心理研究室では、臨床心理士・公認心理師の玉井仁が個人・家族への心理カウンセリング、組織・団体へのメンタルへルス・コンサルタントとしての研修や各種支援を提供しています。

トラウマや過去の経験にまつわる心の傷、頑張り過ぎや諦めから心を開いて人と関わりにくくなってしまうこと、精神的な疾患での苦しみ、対人関係の苦しみなど、様々な方たちや組織と関わらせてもらってきた経験から、支援や情報を提供しています。

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右の画像、どこにあるか見つけられるでしょうか(笑)

下のボタンをクリックして頂いたホームページの中にあるのですが、見つけられたらすごい!

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