心理雑感

ポストコロナ対策を考え、実践する④

変化と適応 現状の確認から

 この4月の非常事態宣言以来、企業団体における出勤者数の7割減を目指すことが政府から要請され、テレワークが進んだ業種もあれば、業務・活動を変わらず維持しなければならないところもあったり、自粛どころかお客さんがいないから事業継続も危うく検討しているところも多いでしょう。

 仕事が続けられることはうらやましいという意見もある一方、医療機関の大変さは言を俟たず、生活に密接したサービスを提供している事業であれば、労働者の維持と業務の維持、労働者にとっても働き続けて社会を支えたい、生活の糧を得たい、一方は外に出ることが不安である、といった様々な葛藤の中での活動を余儀なくされています。

 自粛要請を無視する人たちもいるので、それは困ったことですが、自粛警察なんて言葉を知りましたが、ちょっと気に入らないものが目に入っただけで粛清の対象になりそうで、怖い部分が多いです。

 多くの学校も、2020年3月初頭より登校停止となり、地域によっては再開していますが、都市部の家庭では子育て家庭は大きな変化と対応を求められるようになりました。
 地域差も大きく、子供の成長に関心の高い人たちの不安は高まっています。

 自宅で過ごす時間が増え、家族関係も大きく変化しているところもあります。
 家庭内での暴力や虐待の増加の懸念も報告されており、その様な変化に適応できていない人たちもいます。

状況の経過

 状況は刻々と変化していきます。
 ここでは、トラウマの資料を参考に、状況の変化がどのように推移していくのか、簡単にまとめてみました。

他人事期: これは令和2年2月ごろまでのことでしょうか。
 被害が拡大しつつあっても、問題や災害の凄まじさを軽く見積もったり、問題が早期に収束することを期待して、具体的な対策に着手するのをためらっている時期でもあります。不安も高まり、買い占めなども発生し始めていましたね。

変化拡大期: 現在、この5月はここでもあります。
 学校の休校要請があり、非常事態宣言が発令され、新型コロナの感染経路が確認できなくなり、外出自粛が厳しくなっていきました。
 働き方も、テレワークが進んだり、休業を余儀なくされたり、大きな変化が生じています。
 非常事態宣言後も、新しい生活スタイルの徹底が依頼されるなど、その変化は継続します。
 問題意識によって連帯感が醸成される傾向もあり、良いことにも悪いことにも極端化傾向のように大きく喧伝され、批判、差別やギャップも広がりますね。

疲弊期: そして、自粛疲れなんて言葉も耳にしますが、拡大期とこの疲弊期は重複して進みます。
 変化に対応し始めたときの高揚感もなくなり、先の見えなさもあって疲労を実感し始めます。
 感情も落ち込んだり、イライラが増すことで苦悩が大きくなります。
 非常事態宣言が終了しても、元に戻ろうとする動き、現状を維持しようとする動き、そして新しい形を作っていこうとする動きなどがせめぎあいます。
 どれか一つが正しいのではなく、調和が必要です。

再建期: これは、まさにポストコロナですが、今からすでにこれを想像し、出来ることを地道に進めていくことは大切です。

 今は、変化拡大・疲弊・再建のどれもがかわるがわる出ては消えています。
 非常事態宣言の開始とその継続、その終了後もその変化は続き、現状を維持しようとする動き、前とは違った新しい状態/姿勢で進もうとする動き、元に戻ろうとする動き、無反応となる動きなどが交錯し、混乱が続きます。
 動揺していることを認めることが、平常心への道です。
 そして、落ち着いてできることを丁寧にしっかりと進めていきましょう。

 誰が悪いのでもなく、人類がコロナに挑戦されているのです。

 支えあいが必要です。支えあえる人の存在を感じにくく、苦しみを深めている人もおられるでしょう。少しでも、多くの人の心に安らぎが届きますように!

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